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生活保護関係ニュースクリップ№304
生活保護関係ニュースクリップ№304

◆平成21(2009)年9月25日 毎日新聞 東京朝刊
 無料低額宿泊所:使途不明支出を調査 厚労省、FISの実態把握へ
 生活保護受給者向けの無料低額宿泊所運営団体「FIS」が多額の使途不明支出を計上していた問題で、厚生労働省は24日、東京都や千葉市などの関係自治体から事実関係を聴取する実態調査を始めた。FISの業務内容を把握したうえで、03年につくった宿泊所の運用ガイドラインについて見直しを検討する。
 東京都と千葉市にあるFISの4カ所の宿泊所は、06~07年度に「業務委託料」名目で計2億5000万円超の使途不明の支出を計上していたことが毎日新聞の調べで分かっている。厚労省は同様の宿泊所がある名古屋市や横浜市、埼玉県にも事情を聴く方針。無料低額宿泊所を巡っては、厚労省が03年に▽利用者の自立支援に努める▽可能な限り社会福祉主事の資格を持つ職員を置く--などのガイドラインを作ったが、法的強制力がない。 同省はこうした問題点についても近く関係自治体から意見を聴く方針。

◆平成21(2009)年9月25日 中国新聞 朝刊
 暴力団関係業者 契約から排除  広島全市町 年度内に規定  来月 福山など20市町施行
 自治体の物品調達や業務委託などの契約から、暴力団と関係する業者を排除する要綱などの規定が、広島県と県内の全23市町で本年度内にそろう見通しになった。既に整っている建設工事での排除規定に加え、自治体で想定されるあらゆる契約から暴力団を締め出す。都道府県単位の全自治体で同様の規定が整うのは、広島県が全国で初めて。
 物品調達や清掃、警備などの委託、公有財産の売却などを対象に各市町が要綱や要領を創設。福山市など20市町が10月1日に一斉に施行し、呉市と安芸太田町も年度内の施行を予定する。広島市は3年前に導入し、広島県も6月に同様の要領を設けた。規定の内容はほぼ同一。代表や役員などが「暴力団関係者」「暴力団や関係者と社会的に非難されるべき関係がある」などの要件に該当する業者を指名除外とするほか、発注後に発覚した場合も想定して契約解除などの措置も盛り込む。県の働き掛けを受け、各市町で準備を進めていた。広島県では、県と市町が足並みをそろえ、建設工事、生活保護、公営住宅から暴力団を排除する仕組みを順次導入。これまでに建設工事に絡み23業者を指名除外としたほか、生活保護で26人を受給停止にし、公営住宅でも26人を退去させるなどの成果を挙げている。広島県警捜査第4課は「自治体を取り巻く業務は暴力団にとって確実な資金源だった。すべての自治体の規定によって、そこを断ち切る意義は大きい」としている。

◆平成21(2009)年9月26日 中日新聞 朝刊
 半数 防火体制に不備 生活保護施設の特別査察
【愛知県】生活保護を受ける人たちが住む市内の宿泊所などを対象にした市消防局の特別査察で、ほぼ半数で防火体制の不備が見つかった。二十五日の市議会都市消防委員会で市が明らかにした。
 千種区で七月下旬、生活保護を受ける高齢者らが住むマンションで火災が発生、十二人の重軽傷者が出た。生活保護の受給者を受け入れる施設は増える傾向にあり、消防局は防火体制の実態解明のため、初めて八月に市内の五十一カ所で特別査察した。その結果、49%に当たる二十五カ所で不備が見つかった。主な指摘は、消火器など消防用設備の点検結果の報告漏れが十三件▽消防訓練の未実施が七件▽自動火災報知設備の不備が六件-など。これまで生活保護者の受け入れ施設は共同住宅に分類され、査察は五年に一度だけだった。しかし、五十一カ所のうち十一カ所は、自力で避難するのが難しい高齢者が多く住み、消防法上、社会福祉施設に分類されることも判明。消防局は高齢者が多い施設を中心に査察の回数を増やし、不備の改善を求める。また大阪市で七月、パチンコ店で火災が起き、二十三人の死傷者が出たのを受け、消防局は市内二百十五店舗のパチンコ、スロット店の特別査察も実施。42%の九十一店舗で、消防訓練の未実施などの不備が見つかった。

◆平成21(2009)年9月26日 読売新聞 中部朝刊
 生活保護世帯の急増で職員補充 鈴鹿市=三重
 鈴鹿市は、生活保護申請業務の対応強化などを目的に、10月1日付で保健福祉部生活支援課の副主幹級職員1人と係員級職員1人を増員する。同市人事課によると、年度途中の増員人事の発令は珍しい。同市では、経済情勢の悪化に伴い、今年春頃から生活保護申請が急増。生活保護世帯は今年3月の753世帯から、8月には904世帯に増えた。県内全体で3月から8月までに増えた被保護世帯数541世帯の28%を占めている。同部は「雇用情勢の悪化で、外国人の申請者が急増し、通訳を入れるなど相談、受け付け業務に職員が忙殺されている」と、現状を説明。増員により、国の緊急経済対策に伴う住宅扶助などの新しい業務にも対応するとしている。

◆平成21(2009)年9月26日 毎日新聞 三重版
 桑名の孤独死:「内容ゼロに近い」 社民県連、市の回答公表 /三重
 桑名市で今年4月、生活保護を打ち切られた男性(当時53歳)が孤独死しているのが見つかった問題で、水谷元(げん)市長に申し入れをしていた社民党県連が25日、市からの回答を公表した。平田雄之助代表らは「回答はゼロに近かった」と市側を批判した。
 申し入れは8月14日に行った。この男性のほか、7月に見つかった生活保護受給中の男性(同67歳)と女性(同61歳)の孤独死についての市の見解や、ケースワーカーの増員、健康に支障のある人に市費で給食サービスを行うことなど5項目を質問した。市は、ケースワーカーについては「早急に配置する」と回答した。だが、給食サービスなど3項目については「検討します」「研究課題とします」との回答だった。平田代表らは「ケースワーカーの不足を補充するのは当然だ。申し入れから1カ月たつのに、このような回答では不満」と話した。 同県連は、来年度の市予算の骨格が決まる12月末までに、具体的な取り組みを回答するよう市に改めて求めた。

◆平成21(2009)年9月26日 連合通信 隔日版
 今こそ生活保護の充実を! / 全国裁判連絡会が総会 / 巻き返しの動きにも警戒
 生活保護の母子・老齢加算廃止問題など生活保護をめぐる裁判をたたかう弁護士などでつくる全国生活保護裁判連絡会は九月二十日、埼玉県内で総会・交流会を開き、全国から約八十人が参加した。同連絡会は一九九五年に結成。生活保護受給者や保護を受けようとしている人の権利を守ろうと裁判や不服審査請求などに取り組んでいる。記念講演した埼玉大学の暉峻淑子名誉教授は、生活保護受給者の急増など貧困が広がっている背景には非正規社員の拡大をはじめとする労働の問題があると指摘。日本で生活保護を受けている人は保護を必要としている人の二割程度とみられており、「日本では生存権が守られていない」と訴えた。弁護士の竹下義樹事務局長は基調報告の中で、年末年始の「年越し派遣村」などによって、政府の社会保障切り捨て路線を押し返す力が出てきたと発言。新たなセーフティーネットが打ち出されるなど前進面もある一方、全国知事・市長会による有期保護(五年で打ち切り)の提起など、生活保護切り下げの攻撃にも警戒が必要だと述べた。同連絡会は、新たなセーフティーネットについて、給付制度が設けられたことなどは前進としつつも、三年限度の臨時的な対応であることや、依然として貸付が主流であること、制度利用の収入要件が生活保護の水準に近いことなどが問題だとしている。窓口がハローワークや福祉事務所、社会福祉協議会とバラバラであることから「たらい回し」の恐れがあり、窓口の一本化が必要だと指摘。あわせて、雇用の立て直しや社会保険の拡充が不可欠だとしている。

◆平成21(2009)年9月26日 毎日新聞 大阪朝刊
 賃貸マンション:更新料訴訟 3例目無効判決--京都地裁
 賃貸マンションの更新料条項が有効かどうかが争われた3件の訴訟について、京都地裁は25日、いずれも「消費者契約法に反して消費者の利益を一方的に害しており無効」とする判決を出した。同様の判決は7月の京都地裁、8月の大阪高裁に次いで3例目。借り主側の京都敷金・保証金弁護団は近く、更新料返還請求の集団訴訟を起こす方針。
 判決によると、3件とも大学生が京都市内のマンションを借り、家賃2カ月分の更新料を1~2年ごとに支払う契約だった。借り主が家主に計34万円の返還を求めた2件の判決では、瀧華聡之裁判長が「更新料条項は借り主に極めて乏しい対価しかなく、趣旨が不明瞭(めいりょう)で一種の贈与的性格を有する」と判断。「更新料は社会的に承認されている」などとする家主側の主張を退け、支払い義務を否定した。逆に家主が借り主に不払い更新料10万6000円の支払いを求めた訴訟では、佐野義孝裁判官が「賃料の補充の性格はない」と言及。「更新料条項が契約に明記されていることや京都で一定程度定着していることを考慮しても無効」と家主側に厳しい判断をした。

◆平成21(2009)年9月27日 神戸新聞 朝刊
全国都道府県 刑期終えた障害者の支援施設 「整備困難」8割超
 刑務所を出所した知的障害者や高齢者の支援拠点として7月までに全都道府県での開設を目指していた「地域生活定着支援センター」が5県でしか設置されず、兵庫など36都道府県は本年度中の設置も難しいことが、神戸新聞社の調べで分かった。運営費は国が全額補助するものの、業務の委託先がないケースが大半。出所した知的障害者の社会復帰は心もとないままだ。
 生活に困った出所者が刑務所に戻るために犯罪を重ねる事例が増えており、政府は昨年8月、社会復帰支援計画を策定。身元引受人のいない知的障害者や高齢者の再犯を防ぐため、同センターを設置することになった。センターは、対象者の服役中から刑務所や保護観察所と連携し、職や住まいなど必要な支援を把握。福祉サービスを受けるための療育手帳や生活保護の申請を手伝ったり施設への入所を橋渡ししたりする。国は本年度、1施設当たり1300万円補助した。だが、9月までに設置したのは静岡、滋賀、和歌山、山口、長崎の5県だけ。未設置の都道府県は「ノウハウがなく、対象者の数も未知数」「施設の定員に余裕がなく、元受刑者を優先的に入所させることに市民の理解が得られない」などと説明。香川県など4県は「いずれ補助額が減り、県の持ち出しが増えるのでは」と危ぶむ。兵庫県は、県内に5カ所ある刑務所や、保護観察所、福祉施設からの聞き取りを続けているが、本年度の予算計上は見送った。担当者は「福祉サービスを提供するためのネットワークも準備中で、設置できる段階ではない」と話す。厚生労働省社会・援護局は「出所者の福祉支援は再犯防止に不可欠。自治体に協力をお願いしていく」としている。

◆平成21(2009)年9月28日 岐阜新聞 朝刊
偽弁護士事件、詐欺罪の元県職員 生活保護費も不正受給 詐欺容疑 再逮捕へ 岐阜市から500万円
 弁護士に成り済まして報酬をだまし取ったとして、岐阜羽島署に詐欺容疑などで逮捕された岐阜市加野、元県職員森博仙容疑者(61)=詐欺罪で起訴=が、岐阜市から生活保護費を不正に受給していたことが27日、同署や市などへの取材で分かった。県警生活環境課と同署は28日にも詐欺容疑で再逮捕する方針。
 森容疑者は2006(平成18)年から逮捕される直前の今年5月までの間、一定の収入があるにもかかわらず、生活扶助や住宅扶助などの名目で生活保護費約500万円を市から不正に受給した疑いが持たれている。森容疑者は岐阜市内で「博仙法律総合事務所」を開設し、法律相談業務や訴訟などで一時的に収入を得ていたが、市には別の通帳を示すなどして収入がなかったように装っていた。市によると、森容疑者は肢体不自由を理由に身体障害者手帳の交付を受けていたため、就労が困難とみて生活保護の給付を決定。その後は、3カ月に1回の訪問調査を行っていたが、不正を見抜けなかった。市は生活保護法に基づき、森容疑者が不正に受給した生活保護費を返還請求する方針。
◇障害者装い申請か 市のチェックに抜け道
 弁護士を装うなどして依頼者から金をだまし取ったとされる元県職員森博仙容疑者(61)が生活保護費も不正受給していた疑いが強まった。岐阜市は「性善説が基本で見抜くのは難しかった」としており、チェック体制の見直しを迫られそうだ。生活保護費の不正受給をめぐっては、全国各地で同様の被害が相次いでいる。
 市によると、生活保護の受給者は、年金や給与などの収入をケースワーカーに申告しなければならない。過少申告しても、市は課税台帳などで一部の不正を見抜ける。だが森容疑者の場合は、訴訟の報酬など不定期な収入で、こうした記録に残らなかったという。さらに森容疑者は口座に約100万円の預金があったものの、申告時には別口座の通帳を提出。市は「受給者から提出された通帳を信用するしかない」と釈明する。ケースワーカー不足も要因の一つだ。厚生労働省は、ケースワーカー1人当たり80世帯を受け持ちの基準としているが、市では同118世帯で同省基準を大きく上回る。市は「1人に付きっきりで調べるだけの時間的余裕はない」とする。
 一方、県警によると、身体障害者手帳(1級)を持つ森容疑者が、実際は障害がなかった疑いも出ている。森容疑者は市役所に車いすなどで来庁し、訪問調査でも手足の障害を訴えたが、普段は車いすなどに頼らず生活する姿を周辺住民らが目撃。現在、留置場でも特に障害を抱えている様子はないという。身体障害者手帳の交付を受けるには、指定された医師の診断書が必要だが、手足が動かないふりをして医師を巧みにだまし、不正に交付を受けた疑いがあるという。「問診で動かないといえばそのように判断せざるを得ない」と、ある行政担当者は話す。市は「手帳は医師の診断を受けたという客観的な資料。普通は生活保護を認めざるを得ない」としており、結果的に医師の判断が生活保護の支給にまでつながった格好だ。森容疑者は、本人訴訟を起こすなど法律に精通しており、県警はこうした制度の抜け道を悪用したとみている。

◆平成21(2009)年9月28日 毎日新聞 東京朝刊
 無料低額宿泊所:家賃、実費の2~3倍 FIS、差額の説明なし
 生活保護受給者向けの無料低額宿泊所運営団体「FIS」が多額の使途不明支出を計上していた問題で、入所者の生活保護費から徴収する「家賃」が施設の土地建物の所有者(大家)に支払われる賃料の2~3倍を超える宿泊所が複数あることが分かった。地元自治体への提出資料でFIS側は「賃料は大家が定めており、近隣アパートより安い」としているが、徴収額との差については説明していない。
 FISは、賃料を支払って大家から土地建物を借り、18カ所で宿泊所を運営している。大半の施設は常時ほぼ満室状態で居室スペースは3~4畳しかなく、風呂やトイレも共同だが、家賃相当額として入所者から1人当たり4万5000~4万6000円を徴収している。家賃は、生活保護費のうちアパートなどの賃料として支給される「住宅扶助」の上限額とほぼ同額だ。これに対し、FISが千葉市や千葉県船橋市で運営する3宿泊所と、別団体名義で併設する2宿泊所の06~07年度の収支計算書によると、各宿泊所が大家に払っている「施設賃貸料」は、定員1人当たり1万5000~2万5000円程度にとどまっていた。最も差が大きかった「FIS船橋」(船橋市、定員138人)の場合、毎月4万6000円の「居室利用料」を入所者から集める一方、大家には、1人当たり約1万5000円にあたる月200万~210万円の賃料しか払っていなかった。利用者の負担総額は賃料の約3倍の計算で、他にも3施設で2倍を超えていた。これらの差額をFISがどう処理しているのか明らかにされていない。 自治体に提出した資料でFISは「近隣のアパートに比べて家賃は安い」「賃料は家主が定めるもので、借り主が算定根拠を示すものではない」などと説明している。これに対し、ある宿泊所の大家は取材に「FISの家賃収入は、自分が受け取っている賃貸料の2倍程度と聞いている。賃貸料の値上げをFISに申し入れたが拒否された」と、FISの説明とは異なる証言をしている。

◆平成21(2009)年9月29日 朝日新聞
 新型インフルワクチン優先接種、生活保護世帯は無料に
新型の豚インフルエンザのワクチン接種について、低所得者の費用負担を軽くする厚生労働省の対策案が明らかになった。1人約7千円(2回接種)の費用について、生活保護世帯は無料にし、市町村民税の非課税世帯も自治体ごとに軽減策をつくる。約600億円を充てる方向で、週内に政府の新型インフル対策本部を開き、接種基本方針として正式決定する。 接種開始は当初の10月下旬から10月中旬に早まる見込みだという。
厚労省は、医療従事者や妊婦、持病のある人、1歳から小学校低学年の子供などを優先して約5400万人に接種する方針。軽減策は、こうした優先接種者のなかで、低所得の人を対象にする。軽減策は市町村が主体となり、試算では約1200億円ほどが必要になる。国が半額の600億円を負担、残りは都道府県と市町村が負担する仕組みだが、接種者がどの程度の負担になるかは市町村の決める金額によって変わる。また、来年3月までに確保するワクチンは国内産と輸入分を合わせて約7650万人分で、約1400億円の費用を見込んでいることもわかった。国内産は約2700万人分、輸入ワクチンは欧州メーカー2社から約4950万人分を確保する。ただ、輸入ワクチンについては、欧州メーカーから「企業が負ういかなる損失なども国が補償する」とする規定を契約に盛り込むことを条件に求められている。この条件を満たすには、従来の法律では対応ができないため、政府はメーカーの責任を免除して、国が被害者に補償する法案を10月召集予定の臨時国会に提出する予定だ。

◆平成21(2009)年9月29日 毎日新聞 東京朝刊
 無料低額宿泊所:FIS、名古屋で無届け運営 「行政管理逃れ」狙う?
 多額の使途不明支出を計上していた生活保護受給者向けの無料低額宿泊所事業者「FIS」が、社会福祉法に基づく届け出をしないまま、名古屋市中村区で宿泊所を運営していることが分かった。名古屋市は届け出がないことを理由に開設から3年間、運営をチェックしていない。同様の施設は各地にあり、路上生活者の支援団体は「無届けは管理を逃れるためではないか。指導に及び腰の自治体も多い」と指摘している。
 この施設はJR名古屋駅西口そばの市街地にある「FIS中村寮」。近くの住民によると、06年ごろから生活保護受給者らが入居を始めた。社会福祉法は無料低額宿泊所を「第2種社会福祉事業」と位置づけ、「運営事業者は事業開始から1カ月以内に所管自治体に届け出なければならない」と定めている。名古屋市によると、開設と同時期に、FISの担当者が市役所を訪れたため、届け出に必要な手続きを説明し、町内会の同意書の提出などを求めたが、現在も届け出されていない。定員は88人で、入所者には11万~12万円の生活保護費が支給されているが、徴収額は分からないという。FIS中村の施設長は取材に対し「ここは第2種施設ではない。それ以上は答えられない」と話した。市には第2種施設との認識はあるが、「無届け施設の運営を制限する法律はない」(市保護課)として、届け出の指導もしていないという。市によると、市内には今年1月現在、FIS中村を含めて37の無届け宿泊所がある。市内で路上生活者を支援する市民団体「笹島診療所」の藤井克彦さんによると、不況で路上生活者が増えたため、今年に入ってさらに7施設が開所し、多くは生活保護費から9万円前後の利用料を集めているという。類似の無届け施設を巡っては、千葉市花見川区の任意団体「シナジーライフ」が、路上生活者約200人にアパートを紹介して生活保護を申請させ、約12万円の保護費のうち最大約10万円を徴収していたことが今年7月に発覚。東京都内にも、別のNPO法人が運営する無届け施設があり、都が届け出をするよう指導している。

◆平成21(2009)年9月29日 毎日新聞
 低額宿泊所:制度見直しに意欲 長妻厚労相
 生活保護受給者向けの無料低額宿泊所運営団体「FIS」が多額の使途不明支出を計上していた問題を巡り、長妻昭厚生労働相は29日の閣議後の会見で「省の権限を活用して是正する努力をするのは当然だ」と述べ、省として問題解決に取り組む意向を明らかにした。また、「ナショナルミニマム(最低限度の生活保障)の問題にもかかわってくるので、今後、具体的基準を考える中で取り組みたい」と語り、制度の見直しにも意欲を示した。
 厚労省は現在、FISの宿泊所を所管している自治体から、事実関係の聞き取り調査を進めており、03年に作った無料低額宿泊所のガイドラインを見直すことも検討している。

◆平成21(2009)年9月29日 北海道新聞 朝刊地方
 08年度の函館  生活保護 返還額2.7倍  未払い年金解消進み 最多の1億1300万円
「宙に浮いた年金記録」問題を受け国が過去の年金を5年の時効にかかわらず原則として全額払うと定めた年金時効撤廃特例法の施行後、60代以上の生活保護受給者が「年金収入が増えた」として保護費を返還する例が函館市で増えている。2008年度の返還額は前年度比2・7倍の1億1300万円で、過去最多を記録した。
 市中央福祉事務所は「少しでも生活保護に頼らずに済めば受給者の精神的自立にプラスの効果がある。市の財政負担も軽減される」と肯定的。ただ、生活保護者の支援団体から「支給済みの保護費の返還を求めるのは酷だ」との批判も上がる。特例法は2007年7月に施行。社保庁のミスなどで未払いだった過去の年金が支給され、生活保護受給者の収入が増加、保護費が「過払い」となる例が続出した。この理由で市の指導を受けて保護費を返還した人は08年度、同1・6倍の141人となった。1人当たりの返還額は月額換算で、平均的な保護費の6割程度に当たる6万円前後が多かった。収入が生活保護の受給基準を上回り、全額を返した人も数人いるという。同事務所は「法施行後、年金記録の照会作業が本格化するのに時間がかかり、08年度から効果が表れたのでは」と指摘。本年度もほぼ同ペースで返還が進んでいるという。

◆平成21(2009)年9月29日 岐阜新聞 朝刊
 生活保護費不正受給 元県職員を再逮捕 県警 420万円詐取の疑い
 自称弁護士の男が岐阜市から生活保護費を不正受給したとされる事件で、県警生活環境課と岐阜羽島署は28日、詐欺の疑いで、岐阜市加野、元県職員森博仙容疑者(61)=別の詐欺罪で起訴=を再逮捕した。
 森容疑者は、足のしびれなどを理由に身体障害者手帳(3級)の交付を受けたほか、2007(平成19)年6月に障害1級の認定を受けて障害共済年金などを受け取っていたが、県警は普段の生活に支障がなかったことを確認している。森容疑者が障害に絡んで得た生活保護費や年金は計約850万円とみられ、県警は障害の有無についても慎重に捜査している。逮捕容疑は、06年12月から今年7月までの約3年間で、約1千万円の収入があったにもかかわらず、生活扶助や医療扶助など生活保護費計約420万円を岐阜市から不正に受給した疑い。同課などによると、森容疑者は「収入がないから保護費をもらった」などと容疑を否認している。
 森容疑者は、弁護活動の報酬や訴訟の和解金など不定期に年200~500万円の収入を得ていた。さらに07年ごろから障害共済年金と障害基礎年金で月約15万円を受給。08年10月以降は退職共済年金で月約16万円を受け取っていた。岐阜市は、こうした収入や年金受給について把握していなかった。市は「一定以上の障害のある人を対象に、共済年金を受けているか調査中」としており、森容疑者が不正に受給した生活保護費について返還請求を検討している。

◆平成21(2009)年9月29日 毎日新聞 地方版
 広島市:平和推進課にNPT担当課長を新設 /広島
 広島市は28日、10月1日付の人事異動を発表した。来年5月開催の核拡散防止条約再検討会議に向け、平和推進課にNPT(核拡散防止条約)2010戦略担当課長を新設した。オバマジョリティーキャンペーンなどを展開している同市のNPT2010戦略推進本部の業務や海外との調整を担当する。
 また同市は、各区役所の生活課に1人以上、計13人のケースワーカーを増員した。法的には「80世帯につき1人」という標準数が定められている。同市では143人のケースワーカーがいるが、不況で生活保護世帯が増える中、1人当たり100世帯を超えており、業務超過が危ぶまれていた。標準数は以前は法定数として義務的だったが、00年度に目安に変わった。

◆平成21(2009)年9月29日 毎日新聞 地方版
 生活保護訴訟:大分市、争う姿勢--地裁 /大分
 大分市在住の中国籍の女性(70代)が、生活保護申請の却下処分を取り消し、保護を開始するよう同市に求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、大分地裁(一志泰滋裁判長)であった。市側は全面的に争う姿勢を見せた。
 女性側代理人は意見陳述で、市側が外国籍であることや預金があることを理由に生活保護を支給していないことについて「女性は日本で生まれ育ち、税金を納めてきた。預金も親族が通帳を取り上げ、自由に使えない」と訴えた。訴状によると、女性は08年12月、同市に対し、生活保護の申請をしたが、却下された。一方、女性は県を相手取り、生活保護申請の却下処分に対し、不服申し立てをする資格を認めるよう求める裁判も起こしている。


by hanhinkon | 2009-10-06 15:10 | 生活保護 | Trackback | Comments(0)
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